第53回|天井塗装とは?オフィスの天井が汚れる原因
天井塗装とは?
オフィスの天井が汚れる原因・塗り替えのサイン・塗料の選び方を解説
なんとなく黄ばんで見える、空調のまわりだけ黒い、いつの間にかシミができている。
天井は毎日目に入るのに、汚れや劣化に気づきにくい場所です。
だからこそ気づいたときに早急な対応が必要です。
今回は、オフィスの天井塗装について、汚れの原因や塗り替えのサイン、
天井材と塗料の選び方、知っておくと役立つ豆知識までまとめてご紹介します。

天井は、オフィスの明るさや清潔感を大きく左右する部分です
天井塗装とは、汚れや黄ばみ、シミ、カビなどが目立つようになった天井を塗り替え、室内の明るさや清潔感を取り戻す工事です。
天井材を張り替えるよりも工事の規模を抑えやすく、オフィスでは夜間や休日を使って、営業を止めずに施工できるのも特長です。
天井塗装とは?オフィスで塗り替えが必要な理由
天井は壁や床と比べて人の手が触れにくい一方で、空気中のほこりや油分、湿気の影響を少しずつ受け続けています。
オフィスの天井塗装には、主に次の3つの目的があります。
室内の明るさと印象の回復:天井がくすむと照明の光が反射しにくくなり、部屋全体が暗く見えます。塗り替えることで、執務室や共用部の印象が明るくなります
汚れ・カビの抑制:防カビ性や低汚染性のある塗料を選ぶことで、給湯室やトイレなど湿気の多い場所の天井をきれいに保ちやすくなります
テナント満足度と資産価値の維持:天井は入居者や来訪者の視界に入りやすい部分です。内見時の印象や、テナントの満足度にも関わります
また、オフィスビルの天井にはさまざまな天井材が使われており、
天井材によって塗装の向き・不向きや、選ぶべき塗料が異なります。

石膏ボード(塗装仕上げ)
オフィスで広く使われる天井材です。塗装との相性がよく、塗り替えで美観を回復しやすい仕上げです

岩綿吸音板
表面に細かな凹凸や穴があり、音を吸収する天井材です。一般的な塗料で塗ると吸音性が落ちることがあるため、塗料選びに注意が必要です

グリッド天井(システム天井)
格子状のフレームに天井パネルをはめ込んだ天井で、大型のオフィスビルに多く見られます。照明や空調と一体になっているため、養生に工夫が必要です

コンクリート直天井・スケルトン天井
天井板を張らず、躯体や配管を見せる天井です。デザイン性を高めるために、色を決めて塗装されることもあります
天井が汚れる原因と塗り替えのサイン
天井の汚れは、ほこりや油分、湿気、漏水など、さまざまな原因で起こります。
次のような症状が見られたら、天井塗装を検討するタイミングです。
全体の黄ばみ・くすみ
早めに点検空気中のほこりや油分、かつての喫煙によるヤニ、経年による塗膜の変色などで、天井全体がくすんで見える状態です。毎日見ていると気づきにくく、照明を交換したときや家具を動かしたときに初めて気づくこともあります。
空調の吹出口まわりの黒ずみ
早めに点検エアコンや換気口の吹出口のまわりだけが黒っぽく汚れる現象です。吹き出す空気に含まれるほこりや微粒子が、天井に当たって付着することで起こります。オフィスの天井で特によく見られる汚れです。
カビ・黒い斑点
補修を検討給湯室やトイレ、窓際など、湿気や結露が起こりやすい場所の天井に発生しやすい汚れです。表面を拭き取るだけでは再発しやすく、カビを除去したうえで防カビ性のある塗料で仕上げるのが効果的です。
塗膜の剥がれ・膨れ
補修を検討塗膜が浮いたり、めくれたりしている状態です。湿気や下地の汚れ、前回の塗装時の下地処理不足などが原因として考えられます。上から塗り重ねるだけでは再び剥がれやすいため、傷んだ塗膜を除去してから塗装します。
ボードの継ぎ目のひび割れ
補修を検討石膏ボードの継ぎ目に沿って、線状のひび割れが出る状態です。建物の揺れや温度・湿度の変化によるボードの動きが原因になることが多く、パテなどで補修してから塗装します。
茶色いシミ・輪じみ
原因の確認を天井に輪のような茶色いシミが出ている場合、上階や屋上、配管からの漏水が原因の可能性があります。塗装で見た目を整える前に、まず漏水の原因を特定して止めることが大切です。

汚れの種類によって、塗装前に必要な処理が変わります
天井塗装に使う塗料の種類と選び方
天井塗装では、天井材の種類や汚れの原因、使う部屋の環境に合わせて塗料を選びます。
営業中のオフィスで施工することが多いため、においの少なさも大切なポイントです。
水性塗料(合成樹脂エマルションペイント)
特徴
水で薄めて使う塗料で、室内の壁や天井の塗装で広く使われています。「EP」と呼ばれることもあります。
向いている場所
執務室や会議室、廊下など、石膏ボードの天井全般
ポイント
溶剤系の塗料に比べてにおいが少ない傾向があり、室内での施工に向いています。においをさらに抑えた低臭タイプの塗料もあります。
防カビ塗料
特徴
塗膜にカビの発生を抑える成分を含んだ塗料です。カビを除去した後に塗ることで、再発を抑えやすくなります。
向いている場所
給湯室、トイレ、更衣室、窓際など、湿気や結露が起こりやすい場所
ポイント
塗る前のカビの除去が不十分だと効果が十分に発揮されません。また、結露や換気不足などの原因もあわせて見直すことが大切です。
シミ止め・ヤニ止めの下塗り材
特徴
漏水のシミやタバコのヤニなどが、上塗りの塗膜に浮き出てくるのを防ぐための下塗り材です。
向いている場所
漏水跡が残っている天井や、以前に喫煙があった部屋の天井
ポイント
シミやヤニは、一般的な塗料で塗っただけでは時間がたつと再び浮き出てくることがあります。仕上げの塗料の前に、適した下塗り材を使うことが仕上がりを左右します。
岩綿吸音板専用の塗料
特徴
岩綿吸音板の凹凸や穴をふさぎにくいように配慮された、岩綿吸音板専用の塗料です。
向いている場所
岩綿吸音板が使われている執務室や会議室の天井
ポイント
岩綿吸音板の傷みが激しい場合や、吸音性能を重視する部屋では、張り替えのほうが適していることもあります。天井材の状態を確認したうえで判断します。
知っておきたい天井塗装の豆知識
オフィスの天井が白いのはなぜ?
白い天井は照明の光をよく反射するため、同じ照明でも部屋全体を明るく見せることができます。天井が黄ばんだりくすんだりすると光の反射が弱まり、「照明は同じなのに、なんとなく暗い」と感じる原因になります。
天井の色で、部屋の広さの感じ方が変わる
明るい色の天井は高く、広く感じられやすく、濃い色の天井は低く、落ち着いた印象になりやすいといわれています。天井の色を変える場合は、照明の明るさや部屋の用途とあわせて検討するのがおすすめです。
天井の塗装には「つや消し」が選ばれることが多い
つやのある塗料は照明の光を強く反射するため、天井ではまぶしさや光のムラにつながることがあります。そのため天井には、落ち着いた見え方になる「つや消し」や「3分つや」などが選ばれることが多くあります。
漏水のシミは、上から塗っても消えないことがある
漏水のシミには、天井材の中の成分が水に溶けて表面に出てきたものも含まれます。そのまま塗装しても、時間がたつとシミが塗膜の上に浮き出てくることがあります。まず漏水の原因を止め、天井材を乾かしてから、シミ止めの下塗りを行うのが基本です。
天井の塗装は、壁よりも手間がかかる
天井塗装は上を向いたままの作業になるうえ、塗料が垂れて下の床や家具を汚さないよう、広い範囲を養生する必要があります。照明器具や空調、スプリンクラー、火災報知器などの設備も多いため、塗る作業以上に「養生」が仕上がりと工期を左右します。
古い建物では、天井材や既存の仕上げ材に石綿(アスベスト)が含まれている場合があります。
下地処理で既存の天井材や塗膜を削ったり、撤去したりする工事を行う場合は、大気汚染防止法などにもとづき、工事の前に石綿が含まれているかどうかの事前調査が求められます。築年数の古いビルの天井を塗装・改修する際は、調査を含めて工事を計画しましょう。
※事前調査や報告が必要となる条件は、工事の内容や規模によって異なります。詳しくは所管の自治体へご確認ください。
オフィスの天井塗装の進め方
オフィスの天井塗装は、業務への影響を抑えるため、夜間や休日を中心に、エリアを区切って進めることが多い工事です。
一般的な流れは次のとおりです。
天井材の種類、汚れやシミ・カビの状態、照明や空調などの設備の配置、作業できる時間帯などを確認します。
調査結果をもとに、塗料の種類や色、施工するエリアの順番、夜間・休日を含めた工程をご提案します。
デスクやOA機器、床、照明器具、空調の吹出口などを、塗料が付かないようにシートやテープで保護します。
汚れやカビの除去、ひび割れの補修、シミ止めなどの下塗りを行ったうえで、仕上げの塗装を行います。
養生を撤去して清掃し、仕上がりを確認します。翌営業日に通常どおり使える状態でお引き渡しします。
天井塗装のよくある質問
Qオフィスを営業しながら天井塗装はできますか?+
夜間や休日に作業を行い、エリアを区切って順番に施工することで、営業を続けながら進められることがほとんどです。作業後は養生を撤去・清掃し、翌営業日に通常どおり使える状態に戻します。
Q塗料のにおいが心配です。+
室内の天井塗装では、においの少ない水性塗料や、においを抑えた低臭タイプの塗料を選ぶことができます。ただし、完全に無臭というわけではなく、においの感じ方には個人差があり、気温や湿度、換気の状況によっても変わります。施工時間や換気の方法もあわせてご相談ください。
Q雨漏りや漏水は、天井塗装で対応出来ますか?+
根本の原因となる、雨漏りや漏水のシミは解消することは出来ません。原因を突き止め、解消したのちに天井塗装をすることで、美観を回復することは可能です。
Q岩綿吸音板の天井も塗装できますか?+
岩綿吸音板向けの塗料を使うことで塗装することが可能です。ただし専用の塗料でないと、表面の穴がふさがり吸音性が落ちてしまいます。傷みが激しい場合は張り替えが適していることもあります。
Q天井塗装と天井の張り替えは、どちらがよいですか?+
汚れや黄ばみなど表面の劣化が中心であれば、天井塗装をおすすめします。工事の規模やコストを抑え、天井の美観を回復が可能です。天井材そのものが傷んでいる、たわみや破損があるといった場合は、張り替えを推奨します。
Q天井の色を変えることはできますか?+
塗装で天井の色を変えることは可能です。ただし、天井の色は部屋の明るさや広さの感じ方にも影響します。執務室では明るい色、エントランスや会議室では印象を重視した色にするなど、用途に合わせて選ぶのがおすすめです。
天井塗装は、オフィスの明るさ・清潔感・テナント満足度を取り戻すための工事です。
黄ばみ、吹出口まわりの黒ずみ、カビ、剥がれ、漏水のシミなどは塗り替えを検討するサインです。シミは先に原因の確認を。
塗料は、天井材の種類と汚れの原因、部屋の環境に合わせて選びます。
オフィスでは、夜間・休日の施工と丁寧な養生で、営業を止めずに天井塗装を進められます。
「この天井、塗り替えたほうがいい?」
というご相談も歓迎しています。
TS東京では、天井材の種類や汚れの状態を確認したうえで、
オフィスの営業に配慮した天井塗装をご提案いたします。
現地確認・お見積りはお気軽にお問い合わせください。