第44回 | カビ除去だけでは不十分?施設の防カビ対策とは
施設のカビ対策とは?
薬品工法と防かび塗料の違いを
専門業者が解説
天井や壁に繰り返し発生するカビ。除去しても再発する原因は「工法の選び方」にあるかもしれません。TS東京では現場状況に応じた最適な防カビ工法を選定・施工しています。
「また同じ場所にカビが出た」という声は、工法が現場に合っていないサインかもしれません。まずは工法の違いを理解することが、根本解決への第一歩です。
病院・食品工場・介護施設・オフィスビルなど、施設の天井や壁に発生するカビは、美観の問題にとどまらず、衛生環境の悪化・利用者への健康リスク・建物躯体へのダメージにもつながります。「漂白剤で拭いても繰り返す」「業者に頼んでもしばらくするとまた出る」──そのような再発の悩みを抱えている方に向けて、2つの防カビ工法の違いと選び方を解説します。
カビが発生する3つの要因 ── 「環境」を断つことが根本対策
カビは特定の条件が重なることで急速に繁殖します。どの要因に対処するかが、工法選定の出発点になります。
「除去するだけ」ではなく、繁殖しにくい環境をつくることが再発防止の鍵
市販の漂白剤や一般的なカビ除去では、表面のカビを取り除くことはできても、繁殖環境そのものは変わりません。そのため同じ条件が重なれば再発します。施設管理においては、カビを「除去する」だけでなく「発生しにくい環境をつくる」視点で工法を選ぶことが重要です。
施設のカビ対策には2つの工法がある ── 目的が異なる
TS東京では、現場状況に応じて2つの異なるアプローチを使い分けています。この2工法は目的・対象・施工内容がまったく異なります。どちらが良い・悪いではなく、現場に合った工法を選ぶことが重要です。
再発防止・環境づくり
除去・殺菌・除菌
⚠️ この2工法は別物です。状況によっては両者を組み合わせることもありますが、目的・使用場面が異なります。詳細は各セクションをご確認ください。
防かび塗料無臭とは ── 塗るだけで「カビが生えにくい天井・壁」に
カビが存在する施工面にそのまま塗布できる塗料です。カビを「除去する」工法ではなく、カビが繁殖しにくい環境を表面につくる工法です。臭いが少なくF☆☆☆☆を取得しており、稼働中の施設にも適用しやすいのが特長です。
結露防止
表面温度の低下を抑制し、結露の発生を抑えます。湿気が多い地下室や北面壁に効果的。
無機化
塗料が塗布面を無機質化し、カビの栄養源となる有機物を表面に残しにくくします。
帯電防止
静電気によるほこりの付着を抑えます。ほこりはカビの栄養源になるため、その抑制にも寄与します。
国土交通大臣認定材料
認定番号:NM-4499。公的評価を受けた材料であり、施設管理記録や報告書にも明記できます。
こんな場合に向いています
- 製造ライン稼働中や施設の通常運営を止めたくない場合
- 結露が原因と思われるカビが繰り返し発生している場合
- 長期的なカビ繁殖抑制を目的としたい場合
- 臭気規制の厳しい施設(病院・食品工場など)
- 公的認定材料の使用を求められるケース
商材ロゴ
防カビ薬品3種による工法とは ── 除去・殺菌・除菌・コーティング
すでに発生しているカビに対して、3種の薬品を使い分けて殺菌・除菌・漂白を行ったうえで防カビコーティングを施す工法です。表層から深部のカビまで段階的にアプローチします。
※アルコール系・塩素系の薬品を使用するため、施工時に臭気が発生する場合があります。換気・養生が必要です。
使用薬品と役割
カビリムーバー
殺菌漂白効果。カビ菌の殺菌と色素の漂白を行います。深部のカビにアプローチし、根本から菌を除去します。
バクリムーバー
除菌。カビ・細菌・ウイルスを広範囲に除菌します。表層のカビへアプローチし、衛生状態を整えます。
防カビコート
無色透明のコーティング剤。撥水効果により表面に水分が残りにくくなり、防カビ・再発防止に寄与します。
施工フロー
施工エリアの養生を行い、周囲への薬品飛散を防ぎます。換気の確保も同時に行います。
施工面の状態を確認し、塗布前の下地処理を実施します。
深部のカビ菌を殺菌・漂白します。塗布後は規定時間おいて浸透させます。
カビリムーバー表層のカビ・細菌・ウイルスを除菌します。広範囲の衛生対策として機能します。
バクリムーバー無色透明のコーティング材を塗布し、撥水効果で再発を抑えます。
防カビコート十分に乾燥させた後、養生を撤去して施工完了です。換気を継続し臭気が残らないようにします。
使用商材ロゴ
カビリムーバー
殺菌・漂白
バクリムーバー
除菌
防カビコート
撥水コーティング
薬品工法 vs 防かび塗料無臭 ── 6項目の比較
どちらが優れているという話ではなく、現場状況・目的・施設の稼働条件に合わせて最適な工法を選ぶことが重要です。
← 表を横にスクロールして全項目を確認できます
| 比較項目 | ① 防かび塗料無臭 (塗料工法) | ② 防カビ薬品3種工法 (薬品工法) |
|---|---|---|
| 主な目的 | カビが繁殖しにくい環境の構築・長期的な再発防止 | 既存カビの除去・殺菌・除菌・コーティング |
| 主な対象 | カビが発生している・しやすい施工面全般。結露が多い箇所に特に有効 | 現在カビが繁殖している天井・壁・床面 |
| 施工方法 | 施工面に塗料を直接塗布するのみ。下地調整が少なく作業が短時間で完結しやすい | 3種の薬品を段階的に塗布。養生・換気が必要 |
| 臭気 | 少ない・ほぼ無臭 F☆☆☆☆取得。稼働中の施設でも対応しやすい | アルコール系・塩素系の臭気が発生する場合あり。十分な換気と養生が必要 |
| 向いているケース | ・稼働を止めたくない施設(製造ライン等) ・結露対策も兼ねたい場合 ・臭気制限の厳しい施設 ・公的認定材料を使いたい場合 | ・カビが目に見えて大量発生している ・深部まで除菌・殺菌したい ・施工後しばらく閉鎖できる施設 ・地下室など臭気対策ができる環境 |
| 期待できる効果 | ・長期的なカビ繁殖抑制 ・結露防止・無機化・帯電防止 ・国土交通大臣認定(NM-4499) | ・既存カビの殺菌・漂白・除菌 ・撥水コーティングによる防カビ ・深部〜表層の両方にアプローチ |

施設別に見るカビ対策のポイント
同じ「カビ対策」でも、施設の用途・衛生基準・稼働状況によって求められる工法は異なります。
防カビ対策は「現場状況に合わせた工法選定」が最も重要
「どの工法が一番いいですか?」という質問をよくいただきます。答えは、現場によって異なります。以下の4つの観点が選定の鍵になります。
目に見えてカビが大量発生している場合は薬品工法での除去が先決。軽度の発生や予防目的であれば防かび塗料が向いています。現場を見ないと判断できないケースも多いため、まず現地確認が重要です。
壁面・天井に結露が生じていると、カビは繰り返し発生します。結露が原因の場合は、結露防止効果のある防かび塗料無臭が根本対策として機能します。
製造ラインや病院など「施設を止めたくない」場合は、稼働中でも対応しやすい無臭工法が適しています。地下室など短期間閉鎖できる場合は薬品工法も選択肢になります。
病院・食品工場・介護施設など、臭気が問題になる施設では無臭工法一択に近い場合もあります。薬品工法を採用する場合でも、十分な換気計画と養生が必要です。
🔍 現場を見てから工法をご提案します
「どちらの工法が合うか分からない」場合でもご安心ください。現地のカビの状態・施設の稼働条件・臭気制限などをヒアリング・確認したうえで、最適な工法をご提案します。
カビの発生には温度・湿度・有機物の3要素が関わっています。除去だけでは再発し、繁殖しにくい環境をつくることが根本対策です。
TS東京の防カビ対策は「防かび塗料無臭」と「薬品3種工法」の2工法があり、目的・対象・施工内容がまったく異なります。
食品工場・病院・介護施設など臭気制限の厳しい施設には防かび塗料無臭(国土交通大臣認定 NM-4499)が適しています。
目に見えてカビが発生している場合は薬品3種工法(カビリムーバー・バクリムーバー・防カビコート)で除去・殺菌・コーティングします。
最適な工法は現場状況・結露の有無・稼働条件・臭気制限によって異なります。まずは現地確認・ご相談からお気軽にどうぞ。
カビの発生状況や施設環境に合わせて、
最適な防カビ対策をご提案します。
「どの工法が合うか分からない」「見積もりだけ欲しい」「まず話だけ聞きたい」── どんなご相談でも構いません。
現地確認・工法提案・お見積もりのみのご依頼も承ります。対応いたします。